囲碁名人戦

張羽防衛。小林覚残念。
張羽が三連勝し、そのあと小林が三連勝を返しての最終局。張羽が、鋭い踏み込みを見せて快勝。昨年の依田紀基からの奪取に引き続き二連覇達成。おめでとう。
ちなみに、張羽の碁は好きだな。いや、張羽の碁風というより、勝負が好きなのかな。
これまで見てきた七番勝負の中で(ちなみに、囲碁には七番勝負を行う棋戦が三つある。棋聖戦名人戦本因坊戦)一番熱くさせられた七番勝負といえば、次の二つになる。(ひとつに絞れない)それは、
①王銘エン本因坊 VS 張羽挑戦者 (王本因坊 4勝3敗で防衛)
②張羽本因坊  VS 高尾伸路挑戦者 (高尾挑戦者 4勝1敗で奪取、2敗か?)
①は5年前くらい。②は今年。
いずれも張羽がかんでいる。そして本因坊戦だ。なぜか本因坊戦が毎年一番面白い気がする。多分、リーグが一番厳しくて、その厳しさが挑戦手合いにも反映しているのだろう。
リーグが一番厳しいというのは、
棋聖戦 2リーグ制 各リーグ6名中2名陥落(33%が陥落)
名人戦 1リーグ制 リーグ9名中3名陥落(33%が陥落)
本因坊戦 1リーグ制 リーグ8名中4名陥落(50%が陥落)
本因坊戦は、リーグ在籍者の半数が落ちるのだ。だから争いが熾烈になる。その緊張感が、挑戦手合いをも、厳しいものにしているのではないかと思うのだ。
一方、名人戦はそれに比べてぬるい。かつて、林海峰名人リーグ連続33期在籍という大記録を打ち立てたが、名人戦リーグならではであろう。本因坊リーグではほとんど不可能だ。
ところで、インターネットのおかげで、囲碁の観戦がしやすくなってよかった。最高の七番勝負といって、先ほどふたつ選んだが、いずれもインターネットで見たのだ。インターネットが無かったら、見ることも無かったし、熱くなることも無かったろう。ありがたい世の中になったものだ。