「子どもが伸びる」というトレンド

書店に行って探したのだが、どこにあるか分からず、買えなかった雑誌がある。電車の天井にぶら下がった紙広告で見た、『プレジデントFAMILY』とかって雑誌。
東大に行く子の親がどんなひとかを分析したり、どう育てたら子どもが賢くなるか、そんなことを特集に組んでいるらしいのだ。
手にとるのが恥ずかしかったのを告白しておこう。ぱらぱらとめくって、しばらくして、俺には興味ねーよ、って感じでもとに戻した。
最近の、「○○で育てたら、子どもが伸びる」という類の本の隆盛にはすさまじいものがある。よっぽど需要があるのだろう。少子化で、子どもにかかる期待が大きくなったということだろうが、この傾向は、私の気分を重くする。
私は思う。子どもがかわいそうだ、と。
そうだ。子どもがかわいそうだ。期待なんかするな。
子どもが出来なくてもオッケーという人は、期待してもいい。だが、子どもが出来なかったら、がっくりくるような人や、なんで出来ないのと問い詰めるようなひとは、子どもに何かを期待してはならない。その前に、もっと大切なことがある。
それは、子どもを受け入れるということだ。これが何よりも最優先される。何かを期待する前に、あるがままの子どもを受け入れる。それがあっての期待である。
じゃ、子どもを受け入れるって、具体的にどういうこと? と問われると難しいね。僕もよく分かってない? うまく説明できそうに無い。