『さよならCOLOR』

竹中直人監督出演作品。原田知世主演。
よかったのは、原田知世、飲み屋のデブのおかみさん、そして竹中直人援助交際(?)相手の女子高生のそれぞれが、みな独自の世界をもった主体として、存在感があったこと。彼女らが、竹中直人と交流するなかで、生き方、価値観を共鳴させていくところ。そのストーリーの流れはよかった。
だが、問題なのは、肝心の竹中直人に全く共感できない点だ。なんだ、あのオタクぶりは。現実的に、あれで、原田知世の気を引ける筈がない。男が女を口説く上での原則から、はなはだ逸脱している。逃げられることはあっても、成功するはずがない。(この辺を説明するには、私の中の口説きの原則を説明せねばならないのだが、めんどくさいので止めときます。というかよくわかってないし、分かったようなことを書くとみんなに笑われそうだし)
ところが、原田知世は、結局、竹中直人のことを好きになってしまうのだ。唖然。開いた口がふさがらない。まあしかし、ラストのセリフは印象的(かっこよくないが)。
竹中直人「ぼくは、ずーーっと、キミにこだわるんだー」
原田知世「もうー、しつこいんだから」