『チャーリーとチョコレート工場』

大当たり。
何がって? 『チャーリーとチョコレート工場』が。
好き嫌いはあるだろうな。実は奥さんと一緒に観に行ったんだけど、奥さんは終始、「あー、『蝉しぐれ』にすればよかった」と思いながら観ていたらしい。でも、私にとっては、超グッド(あ、この辺の表現は最近ミヤダイばっかり読んでるから、少しうつってるな)。
どこがよかったか。テンポの良さ。ジョニー・デップ(こういうキワモノ役にホントぴったり)の好演。すぐに歌って踊りだすノリの軽さ。そして、チョコレート工場内の雰囲気だな。
それでいて、最後にはグッと感動する。となりのとなりの席あたりから、鼻をすする音が聞こえてきたくらい。現時点で、今年のベストムービーだな。私にとって。
ところで、今日は箕面の109箕面というシネコンに行って、観たんだけど、生まれてはじめてのトラブルに遭遇した。何かというと、音が聞こえなくなるというトラブル。生まれて初めてだった。ところがこれが絶妙だったのだ。説明すると、映画が始まる。オープニング。チョコレート工場の中の様子が映し出される。機械がチョコレートを淡々と作り続ける。音声が一切無し。いつまでたっても、音一つ出て来ない。軽やかに機械がチョコレートを作り続けるだけ。
きれいだ。と思った。静寂の中、チョコレートたちが軽やかに舞うシーンに完全に引き込まれてしまった。
すばらしい! さすが、ティム・バートン。音を無くすことで、こんなすばらしいシーンが出来るなんて、と、本当に感心していた。思わず「すばらしい」と口ずさみ、ほほが緩みっぱなしになっていたくらいだ。
突然、静寂が破られた。「えっ、何?」。今、音がでてくるのは不自然すぎる。リズム的にも、途中から始まったような感じの音楽。疑惑がわいた。「ひょっとして、今のは、映画館のミス?」
そう、確かにミスだと言っていいほど、無音状態が長すぎた。半信半疑だったが、その5分後くらいに、約10秒間くらい無音状態になった時、確信した。トラブルだ。
「はー、そうか、じゃあ、さっきのオープニングはただのトラブルだったんだな。ティム・バートンの計算じゃないんだ」
残念。と、思ったが、まあ、ラッキーということにした。でもまあ、こういうときには、映画館に知らせてあげないといけないよな、と思い、席を立って劇場から出、スタッフの人に、音声が途切れることがある、二度とないよう調整してくれ、と伝えた。厳しく。
いろいろあったが、『チャーリーとチョコレート工場』。おすすめです。
追伸。以下は見る価値なし。
★『Be Cool』ジョン・トラボルタ出演。
(寸評)『ゲット・ショーティ』の続編。『ゲット・・』はつまらなかったのだが(10年前くらいに観た)、ジョン・トラボルタ出演ということと、プレミア日本版のサイトの新作プレビューで評価が高かったので観に行ったのだが、想像以上につまらなかった。
★『ステルス』エディという、ステルス戦闘機が主役。
(寸評)感動は求めない。興奮できればいい。と、思い、観に行った。でも、全然ハラハラドキドキしなかったよ。映像はすごいんだろうけどさ。この手のはもう俺にはあかんな。