『がんばれ元気』を見て

今日は、朝から、息子の子ども囲碁教室で、梅田の日本棋院関西総本部に行った。年内は一緒に行くことになるだろう。今日はラッキーなことに2勝したらしい。どうせやるなら勝った方が面白いし意欲もわくだろうから、いいことだ。
しかし今日書きたいことはそんなことじゃない。先日も書いた『がんばれ元気』のこと。やっぱり感動した。なぜか第一話から、ジーンと来ていた。まだ感動するような話じゃないのに。
今日見たのは第一話から第五話で、そのうち、第四話の『遊園地の夜』と第五話の『父ちゃんは生きている』が号泣もの。簡単にストーリーを説明する。
『遊園地の夜』では、父ちゃんと関拳児がボクシングの試合をする。試合前に関拳児が元気の前で、父ちゃんのことを侮辱し、さらに元気を怪我させる。それを知った父ちゃんは、元気のために絶対に勝つと決心し、実力では圧倒的に上の関拳児を苦しめる。あまりの父ちゃんの執念に恐れを抱いた関拳児が、朦朧としながらも立ち続ける父ちゃんに渾身のパンチを見舞う。そのパンチでリングサイドに落下するも、やはり立ち上がり、リングに戻ってファイティングポーズをとる父ちゃん。が、ここまで。ファイティングポーズをとった後、父ちゃんはリングに崩れ落ちる。
試合後、病院で安静にする父ちゃん。元気と二人きりになったところで、元気を遊園地に誘う。試合前に約束していたからだ。試合が終わったら、とびきり楽しいところに連れて行ってやる、と。そして二人、夜の遊園地に繰り出し、アトラクションを楽しむ。
『父ちゃんは生きている』は、その遊園地の続きから。父ちゃんは、ベンチに座ったまま動かなくなる。疲れて眠ったんだなと思った元気だが、実は死んでいたのだった。病院に戻され、父ちゃんが死んだことを告げられる元気。それを受け入れらない元気。そこに関拳児が現れる。最初は強がったそぶりをするが、元気に自分を散々殴らせる。実は謝罪に来ていたのだった。謝罪を聞いて、関を許す元気。そして関拳児と、父ちゃんの代わりに世界チャンピオンになってねと、約束する。
長くなったがそんなストーリー。
自分の涙腺ってこんなにゆるかったっけ、と不思議に感じられるくらい、涙が止まらなかった。そこに、どこからともなく、すすり泣きの声が聞こえてくる。あれっと思ったら、一緒に見ていた息子のじゅんが泣いている。
半端な泣き方じゃない。荒い息づかいが2mほど離れているのに伝わってくる。鼻もズルズルで、目は見えなかったが涙も相当でていただろう。第四話の後半から、第五話が終わるまでずっとだ。あまりに泣き続けているので、悪くて声がかけられなかった。
私も小学2,3年生の頃に見た、『Gメン'75』のある話が強烈に印象に残っていて、それは誘拐された子どもの話なのだが、それと同じように息子もこの『がんばれ元気』を忘れられないのではないか。そんな風に思った。
(ちなみにそのGメン'75の話とは、誘拐された子ども(赤ちゃん)が、別の子どもと間違えられたりして、いろいろややこしくなる。確か犯人もつかまり、子どもも救出され、解決されたかに思えたのだが、実は間違った子どもが、誘拐された一家に戻されていたのだった。数年後、事実が明らかになり、実はこの子があなたの子どもでした、と、誘拐された一家に知らされる。ところが母親は信じない。「いまさらそんなことを言われても困ります。私の子は、今この家に住むこの子です。帰ってください」と追い返す。追い返される、その子の顔がアップにされたところで番組が終わる。確か、そんな内容だった。この子はこれからどうなるのだろう、と思うと、かわいそうでかわいそうで、涙が止まらなかった。親や兄弟に涙を見られないように、コタツ布団に顔を押し付け、鼻をズルズル鳴らさないように必死だったことも記憶している)