前のめり

「私には失敗はない。なぜなら次の二通りしかないからだ。
1、成功する
2、成功への途中で前のめりに倒れて死ぬ
だから失敗はありえない」(詠み人知らず)
この文中、「前のめり」っていう言葉が好きで、紹介しました。
死ぬときの最後の言葉として、
①「やりたいことはすべてやった。思い残すことはない。ガクッ」
②「結局たどり着けなかったか。だが悔いはない。ガクッ」
③「死ぬのはイヤじゃ。助けてくれ。ガクッ」
の3通りを想定するとして、③はみんなイヤだろう。「タンスにエロ本をおきっぱなしじゃ・・・ガクッ」と同じくらい悔いの残る死に方だ。
①、②のどちらが良いかと言えば、そりゃ①なんだろうが、②にもどこか捨てがたい魅力がある。悲しくも美しいというか。日本人好みの死に方って感じかな。
で、最初の「前のめり」だけど、この言葉は、①とも②とも解釈できる含みのある言葉。
イメージしてみよう。私が走っている。ピストルで撃たれる。前のめりに倒れる。で、つぶやく。
「やりたいことはすべてやった。思い残すことはない」・・・OK。
「結局たどりつけなかったか。だが悔いはない」・・・これもOK。
「前のめり」に倒れるとは、①、②のように死ぬということなのだ。だからかっこよく心に響くのだ。私も死ぬときは、「前のめり」に倒れるように死にたいものだ。
最後の言葉は、こんな感じがいいかな。「いやー、いい人生だったな。俺の人生を生き切ったよ。さあ、ほとけさまのもとへ帰ろう」。別に仏教徒じゃないけど、なにかのもとに帰るってのがいいなと思って。