絵本の読み聞かせ

「絵本の読み聞かせ」という言葉は、ちょっと恩着せがましい言葉だ。子どもに絵本を読んでやる、という上から見下ろすようなニュアンスがあるからだ。
言葉はそうだが、実は私は「絵本の読み聞かせ」を、すばらしいと思っている。今日は、その「絵本の読み聞かせ」のすばらしさについて書いてみたい。
私は、かれこれ2年くらい、子どもに絵本を読み続けている。仕事が終わって帰宅し、ご飯を食べてお風呂に入ったあと、子どもたちに絵本を読んであげるのが私の習慣だ。
めんどくさいのも事実だ。いつも、さあ読むぞ、といった気分になれるわけではない。読んでいるうちに眠くなって、そのまま寝入ってしまうことも、ままある。
それでも読んでしまうのは、やはり楽しいからだ。何が楽しいのか?
それは、子どもたちの楽しそうな反応をじかに感じられるということだ。面白いところでは、思いっきり笑ってくれる。爆笑しないまでも、楽しそうに絵本に見入ってきてくれる。その表情をそばに感じること。こういうのを、親冥利に尽きるというのではないか。
また、声を出すということの実質的な効用もあると思う。はっきりと、ゆっくりと、声を出すというのは、日常ではあまりないことだ。そして、きっと、心を落ち着ける作用があるような・・・勝手な想像だが、そうではないかと思っている。
さらに、残念ながら私は無いのだが、自分が子ども時代に親に読んでもらった絵本があるなら、それを子どもに読んであげるというのは、また格別であろう。読みながら、涙のひとつこぼれても不思議ではない。
結論。「絵本の読み聞かせ」とは、まさに、親として、親であることの喜びを感じさせてくれる、容易で最高の手段のひとつである。