37歳の夜

私は仕事が終わり、帰宅するときにはほぼ必ず家に電話する。たいてい奥さんが取るのだが、たまに子どもたちが取ることがある。そういったとき、私の第一声は決まっている。
「こちら、マジグリーン。マジレッドか? マジピンクは無事か?」(息子がマジレッドで、娘がマジピンク
すると子どもは、「バカー、ばかあほぼけかす」などと口汚く私をののしる。なぜなんだろう。たまには「マージ・マジ・マジーロ」とか、返してもらいたいものだ。私に似て、機転のまわらないやつ。
今日もいつものように、帰宅時、電話した。出たのは奥さん。私はこう言った。
「ハッピーバースデー」
まあ、俺の誕生日だし、言ってみたくなるよね。ところがなかなか返事が返ってこない。しばらく間があって、聞こえてきた言葉が、
「誰の?」
うーーーーん。誰のだったっけ? 私も少し考え、
志村けんの」
と答えると、
「だからどうしたの?」
「ホントは俺の」
・・・・
・・「えーーーー!」
そのあと、どれだけ彼女が最近忙しくて、忘れざるを得ない状況にあったかの説明を延々と受けた。ま、この年になって、誕生日だからどうしたわけでもないけどね。
でも、あまりに素に、「誰が」と返されたときは、結構真っ白になったよ。楽しませてもらいました。

その一週間前

ちなみに、その一週間前、中之島公会堂というところでやっていた、聖歌のクリスマスコンサートというものを鑑賞しに行ったのだが、始まって5分で寝てしまった。(全部で2時間あり、結局最後まで寝てしまった)
感想を書きようが無いので、ブログには書きませんでしたが・・・
私が、聖歌を、いや歌を歌うということに興味をもっていれば、眠るどころじゃなく、楽しめたのかな、と思い、書いてみました。

経験

私はダンスをやっていたお陰で、深くバレエ鑑賞を楽しむことが出来たと思うわけだが、これはすべての分野にあてはまることだな、と思った。
例えばジャズを聞きに行くとして、その人が自分でジャズをやっている人なら、素晴らしい演奏を、より素晴らしく、より深く楽しめるだろう。
写真しかり、絵画しかり、映画も囲碁もしかりだろう。
いろいろ経験するってことは、人生を深く楽しむために、大切なことなんだなーと、改めて思った訳なのです。
私もまだ36歳(そういえば、もうすぐ37歳だ)だし、いろんなことを経験して人生を深めたいし、もちろん子どもたちにもいろんな経験をつんでもらいたい。特に、子どものうちでないと体験できないことを、出来るだけ経験させてあげたい。そんな親心を感じる一日でした。

バレエ鑑賞のきっかけ

バレエを観に行くことになったきっかけは、息子の幼稚園の同級生(男の子!)がバレエをやっており、私がそれに興味をもったからなのだが、面白いことにその男の子の母親が、かつて私がダンスをやっていたとき、私と別大学でダンスをやっていた人だったのだ。しかも同学年で。
9月頃、幼稚園に参観に行ったとき、小さな男の子がくるくるとスピンをしている。「こいつ、鍛えてるな」。気になった私は彼をじっと見ていた。そしてその男の子が母親と思われる人のところにいった。「あれ?・・・えっ、あの人はひょっとして」
覚えていた。間違いなく同じ学年で、一緒に学生ダンスをやってた人だ。当時はほとんど話したことは無かったが、目立つ存在だったんだろう。よく覚えていた。話し掛けると、彼女も私のことを覚えてくれていた。
で、話しているうちに、子どもたちのバレエの発表会があるということを知り、ちょっと見てみたいと思い、出かけたのだった。
子どもたちにも好評で、特に娘は釘付けになってみていた。帰り、息子に、「お前もバレエやるか」と言ってみたが、「俺はいやや、せえへん」と、興味はなさそうだった。

バレエ鑑賞初体験

ダンスやってて良かった。今日、本当にそう思った。
今日、新大阪のメルパルクに、バレエを観に行った。題名は、『ドン・キホーテ』(前島雅子バレエスクール第20回記念発表会)。
ここ数年来、観に行ったすべてのショーの中で、最も素晴らしいショーだった。先日のミスチルのコンサートでさえ、全く及ばない。私がこれだけ素晴らしい、と感じることが出来たのも、かつて、ダンスをやっていたからだ。やっていなかったら、ああ、うまいな、で終わっていただろう。
プリマ・ドンナというのかな。メインで踊る人。男性が斎藤拓さんて人で、女性が内本美穂さんて人。この二人がすごかったのだが、僕にとってはやはり男性の斎藤さんのが特にすごく感じた(熊川哲也クラスじゃないだろうか)。
自分もかつて似たようなことをやっていたので、彼がやっていることがどれだけすごいことかがよく分かるし、見ていると不思議に自分も同じことをやっているような奇妙な感覚を得られる。
それが楽しい。
ラストは二人の独壇場。あまりにすごすぎて、見ていて笑いが止まらないというか、すごいーと体が動かなくなりそうなくらいだった。
バレエを観に行ったのは、実は生まれて初めてだったのだが、また是非行きたいと思う。
ついでに言うと、小さい子ども達のバレエも、実に愛くるしく、かわいかった。絶対に誰でも楽しめます。来週日曜も、別のバレエ発表会を観に行く予定になっているので、楽しみだ。

地下鉄御堂筋線にもの申す

昨日、地下鉄御堂筋線の梅田駅にて。改札から入ると、もう電車がきている気配。少し小走りで進むと、電車から降りたであろう乗客の集団の姿が見えてきた。
「あっ、やっぱり着てる」千里中央行きのようだ。逃すか!と思い、降車した人たちの群れに逆流しながら階段を急いで下りた。(改札階より1階低いところにホームがある。)
「ドアが閉まります」とアナウンスされる。階段をおり切る。何とか間に合いそう。と、電車をみると、なんとそこは女性専用車両
「ありゃ」このまま女性専用車両に乗っちまおうか? でも抵抗あるよな・・・と一瞬迷ったのち、結局となりの車両へ走る。タイミング的にダメっぽかった。が、何とか滑り込むことが出来た。
あれで間に合わなかったら、悔しかっただろうな。ひょっとすると、私と同じようにして間に合わない人が多数いて、その人たちがクレームをつけるので、女性専用車両前に降りてきた人が、ぎりぎりのタイミングでホームに駆け下りてきた場合は、駅員がそれを見ていて、ドアを閉めないよう連絡してくれてたりして。
まさかとは思うけどね。
地下鉄御堂筋線について書いたので、ついでに常日頃思っている、座席について、一言申し上げたい。
地下鉄御堂筋線はひとつの車両に出入り口が4ヶ所ある。だから、シートが車両進行方向に5箇所に分断されている。問題なのは、そのシートの収容人数だ。地下鉄さんは、車両の進行方向両端の2シートは3人用で、真ん中の3シート(以下、中央シートという)は6人用だという。
そこで、1・2年前だろうか、どうしても6人座らせたいのであろう。中央シートそれぞれの中央に、垂直にバーを立てるという強攻策に出てこられた。
なぜ中央にバーを立てたか。真ん中に人を座らせないためだ。そこに〝でん〟と人が座っていると、両端・真ん中・その間の、計5人しか座れないからだ。それを阻止するために中央にバーを立てたのだ。
結果どうなったか。それぞれのシートにちゃんと6人座っているか? たいてい座っていない。窮屈で座りにくいのだ。バーを入れることで、ゆったり座れる最大人数が4人に減ってしまった。
5人座っているときが滑稽である。一方はきつきつに3人、もう一方はゆうゆうと2人が座っている。なにもしなければ、5人全員がゆうゆうと座れたのに。
みんなが小さく座るよう心がけてくれればいいが、決してそんな人ばかりじゃない。たいてい横柄な、おっちゃんの姿を見ることができる。彼らは大体太っており、足を思いっきり広げて座るのが得意だ。本当に眠いかどうか知らないが、その状態で目をつぶっている。
ああ、座りたいなあ、と思ったときも、窮屈そうで立っているのがまし、とあきらめる。彼らはとなりに誰かが座ってきても、「俺が先に座ってんだ。なに入ってきてやがるんだ。俺のスペースは1ミリも絶対ゆずってやんねえぞ」といわんばかりにびくとも動かない。
さて、これから出勤です。今日は土曜日の朝。ゆっくり座れそうだ。